令和8年9月25日(金)、ケアプランセンター伊都ライフケア主催の合同事例検討会に参加しました。
今回のテーマは、「終末期における本人の意思決定や金銭管理について」です。
相談支援の現場では、現在の生活を支えるだけでなく、「これから先、どのような支援が必要になるのか」を考えることも大切です。
今回は、ある高齢女性の事例を通して、本人の意思を尊重することや、将来を見据えた支援体制について考える機会となりました。

今回の事例から考えたこと
今回検討したのは、84歳女性の事例です。
本人は要介護2で、有料老人ホームで生活しながら、訪問介護や訪問看護などのサービスを利用されています。
これまで、義理の弟がキーパーソンとして金銭管理などを担っていました。しかし、本人だけでなく義理の弟も高齢であり、さらに遠方に住んでいるという状況があります。
現在は支援が成り立っていても、今後、生活環境や家族・親族の状況が変化したとき、誰がどのように支えていくのか。
今回の事例では、そうした「これから起こるかもしれないこと」について考えました。
本人の意思をどのように確認していくのか、金銭管理をどのように支えていくのか。そして、終末期やその後のことについて、どのような準備をしておくことができるのか。
一つひとつの課題について考える中で、支援を早い段階から考えておくことの大切さを改めて感じる機会となりました。

「今」だけではなく「これから」を考える
相談支援では、目の前にある困りごとへの対応だけでなく、「これからどうしていきたいか」を本人と一緒に考えることも大切です。
特に、終末期のことや金銭管理などは、実際に困った状況になってから考え始めるのではなく、本人が自分の思いや希望を伝えられる段階から、少しずつ話し合っておくことが重要です。
「どのような生活を続けたいのか」
「大切にしたいことは何か」
「将来、支援が必要になったときにはどうしたいのか」
本人の思いは、一人ひとり異なります。
だからこそ、周囲が先に答えを決めるのではなく、本人の意向を確認しながら、その人にとって必要な支援を一緒に考えていくことが大切だと感じました。
また、金銭管理についても、単にお金を管理するということだけではありません。
日々の生活を安心して続けていくために、どのような支援が必要なのかを考えることにつながります。

一人で抱え込まず、関係機関と一緒に考える
親族が少ない場合や、親族自身が高齢であったり遠方に住んでいたりする場合でも、必ずしも一人で抱え込む必要はありません。
本人の状況や意向に応じて、地域包括支援センターをはじめ、介護・医療関係機関など、さまざまな関係機関と連携しながら支援の方法を考えていくことができます。
今回の事例検討では、成年後見制度や日常生活自立支援事業などについても、今後の支援を考えるうえでの選択肢として検討しました。
大切なのは、制度を利用することを目的とするのではなく、本人にとって何が必要なのかを考え、その人に合った支援につなげていくことです。
一つの機関だけで支えるのではなく、それぞれの立場から情報を共有し、本人を中心に支援を考えていくことが、これからの生活を支えるうえで大切になります。

今回の事例検討会を通して
今回の事例検討会を通して、相談支援において大切にしたい3つの視点を改めて考えることができました。

① 本人の意思を尊重すること
支援者が「こうしたほうがよい」と決めるのではなく、本人が何を大切にしているのか、どのように暮らしていきたいのかを確認し、その思いを支援の中心に置くこと。

② 将来を見据えて、早めに支援体制を考えること
今は問題なく生活できていても、将来的に状況が変化する可能性があります。困りごとが大きくなる前から、本人と一緒にこれからの生活について考えていくこと。

③ 多職種・多機関で支えること
本人や家族だけで抱えるのではなく、必要に応じて関係機関と連携し、それぞれの専門性を生かしながら支援していくこと。
この3つの視点を、今後の相談支援にも生かしていきたいと思います。

これからの支援につなげて
今回の事例検討会は、終末期や金銭管理について考えるだけでなく、「その人がこれからどのように生活していきたいのか」を考える機会にもなりました。
相談支援事業所みなかぜでは、目の前の困りごとだけではなく、その先にある生活にも目を向けながら、一人ひとりの思いや希望を大切にした支援を行っていきます。
これからも関係機関との連携を大切にしながら、本人が安心して、その人らしい生活を続けていけるよう、一緒に考えていきたいと思います。