
皆さま、こんにちは。院長の梶谷です☺️
4月も終盤に差し掛かりましたね。 しかし、近年の気象状況を振り返ると、爽やかな季節はほんの一瞬。ゴールデンウィーク(GW)頃にはもう蒸し暑くなってしまいますよね…。 「春が日本からなくなってしまったのでは?」と、なんだか寂しさを感じる今日この頃です。
さて、GWが近づくと、精神科ではこの話題を避けて通ることはできません。 そう、「五月病」です。
五月病とは、主に新入学生や新社会人などが、5月頃から心身の不調を感じることを指す言葉です。 ちなみに海外でも、長期休暇後や新学期の始まりに生じる心の不調を表す「January blue(1月の憂鬱)」や「September blue(9月の憂鬱)」といった言葉があるそうですよ。
なお、「五月病」は医学的な専門用語ではなく俗称です。そのため、明確な定義があるわけではありません。 今回は、一般的に言われている五月病のイメージについて、私なりに簡単にまとめてみました。 皆さまの参考になれば幸いです😊
【五月病の症状】
最もよく見られる症状は、「仕事や学業に身が入らない」といったものです。 集中できない、やる気が出ない、疲れやすい――といった状態がこれにあたります。
その他にも、以下のような症状が見られることがあります。
- 精神的な症状:気分の落ち込み、不安、イライラなど
- 身体的な症状:睡眠障害、頭痛、めまい、動悸、腹痛、疲労感、性欲の低下、免疫力の低下(風邪をひきやすくなる、など)
【五月病の原因】
五月病の主な原因を二つに分けて解説しましょう。
- 環境の変化: 4月からの新しい環境に心身が順応しきれず、不調をきたすのが五月病です。 また、GWの長期休暇で張り詰めていた緊張が一気に緩むことも、一因となるかもしれません。
- 性格や気質 :あくまで私の臨床経験に基づきますが、五月病になりやすい方は以下のような特徴があり
ます。
- 真面目だが頑固
- 几帳面
- 人に聞けない・頼れない
- 断れない
- 傷つきやすい
- 完璧主義
【五月病の予後】
基本的には一過性のもので、時間の経過とともにその多くは自然に回復します。ただし、症状が長く続く場合は「うつ病」へ移行することもあるため注意が必要です。
【五月病の対策】
最期に私が考える五月病対策を5つご紹介いたします。
- 周囲とのコミュニケーションを大切にしましょう。 新しい環境にうまく馴染めず孤立してしまうケースが多いため、意識的に人とつながることが大切
です。 - 生活リズムを崩さないようにしましょう。 特にGW中は夜更かしや食べ過ぎなどに注意が必要です。
- オン・オフの切り替えを意識しましょう。 家では仕事のことを忘れ、リラックスできる時間を持ちましょう。趣味やリフレッシュできる活動も効果的
です。 - 適度な運動もおすすめです。 ウォーキングやジョギングなど、軽い運動はメンタルヘルスの維持に役立ちます。
- 改善が見られない場合は専門家へ。 体調や気分がなかなか回復しないときは、精神科医やカウンセラーに相談してみましょう。
以上、少し早いですが「五月病」とその対策についてお話ししました。 あくまで目安ですが、7月に入っても症状が続いているようであれば、一度専門家に相談してみることをおすすめします。
それでは皆さま、良いゴールデンウィークをお過ごしください!