皆さま、こんにちは。院長の梶谷です☺️
最近、医療界で話題となっておりますが、「感冒(かぜ)に対して抗菌薬(抗生物質)を処方した場合、保険適用外となる」という方針が決定されたそうです(2025年8月29日、社会保険診療報酬支払基金による決定)。
この制度変更については、賛否両論あるかと思いますが、院長は大賛成です💊
その理由は、感冒の原因のほとんどがウイルスであり、抗菌薬はそもそも効果がないためです。

もちろん、これは医師であれば誰もが知っている常識ですが、これまでは「患者さんが希望するから」という理由で処方されてきた経緯があります(ちなみに、病院側の収益はごくわずかです)。
特に高齢の患者さんの中には、「お土産処方」や「万が一のための処方」を希望される方が多く、対応に苦慮されていた医師も多いのではないでしょうか。
しかし、このような「お土産処方」は、医療費の無駄になるだけでなく、多剤耐性菌の温床となりかねず、まさに百害あって一利なしです。

精神科でも、時折「風邪症状があるので抗生剤を出してほしい」とご希望される患者さんがいらっしゃいますが、私は丁寧にご説明し、お断りするようにしています。
ただ、その際に患者さんがとても悲しそうな表情をされると、こちらとしても心苦しい思いをすることがあります。

今回の制度変更により、「風邪には抗菌薬が保険適用にならない」と明確に説明できるようになるため、こうした“悲しい顔”を見る機会も減るのではないかと、個人的には期待しています。


皆さまは、この制度変更についてどのように考えますか?